数年前に石鹸作りに興味を持ち、石鹸作りが好きな友人に「私も作ってみたい!」と伝えたところ、「けっこう大変だよ。揃えなくてはならない器具も沢山あるし、苛性ソーダも恐いし・・・」と大変さを強調されて何度も断念した記憶があります。
でも、実際はそんなことは決してありません。
苛性ソーダは劇薬であり、取り扱いには十分な注意が必要であることをしっかりと理解していれば、油と精製水、苛性ソーダを混ぜ合わせるだけのシンプルな行程で、素敵なハンドメイドソープができあがります。
石鹸作りは、とってもシンプルです。
材料と器具
材料や器具の詳細は別の頁:石鹸作りに必要な道具たち をご参考にして下さい。型入れまでの超高速レシピも用意しています。ここでは、何が必要なのか、リストアップだけしておきます。
材料 オイル、精製水、苛性ソーダ、エッセンシャルオイル(香付用)
器具 ステンレス計量カップ大、ステンレス泡立器、温度計、ヘラ、耐熱性フタ付ボトル、カップ、スプーン、ゴム手袋、ラップ、氷またはアイスノン2〜3個
石けん型(ポテチハーフサイズ筒)、クッキングシート、ワセリン、ミニペットボトル、
保温BOX
水分量の算出方法
19世紀までは、マルセイユ石鹸に刻印されている”72”という刻印は、オリーブオイルが72%、水分量が28%という印でした。水分量の算出には、色々な考え方があるようですが、ここでは伝統的なマルセイユ石鹸の分量に従った算出をします。オイル総量600gを例として計算式を書いてみます。

72 : 28  =  600g : X 水分量はオイル600gに対して233gになります
72X  =  16800g
X  =  233.33g
苛性ソーダの算出方法
オイルの種類によって、苛性ソーダがオイルを石鹸化する値:鹸化価というのが決められています。
石鹸作りを始める時は、まず

*作りたい石鹸のオイル総量
*必ず入れるパーム油、パーム核油(またはココナッツ油)以外にどんなオイルを配合するか
*各オイルの配合率

を決めてから、実際に必要なオイルの算出を行います。
苛性ソーダの分量をまちがえてしまうと、せっかく混ぜて、固まらせたものであっても、廃棄処分しなくてはなりません。下記のような配合率表をご自分で作成し、しっかりと数字を記入するようにしてください。下記は、オイル総量600gを例にした表です。

oil 配合率 Oil分量 鹸化価 苛性ソーダ分量
オリーブ油 40% 240g 0.136 240g × 0.136 = 32.64g
パーム油 20% 120g 0.145 120g × 0.145 = 17.4g
パーム核油 20% 120g 0.178 120g × 0.178 = 21.36g
ライスブラン油 20% 120g 0.134 120g × 0.134 = 16.08g
総 量 100% 600g - 87.48g

ここで大事なのが、苛性ソーダを最後に ”10%ディスカウントする" ということです!オイルに対してMax100%の苛性ソーダを入れてしまうと、全てのオイルが鹸化されてしまいます。せっかく手作りで、質の良いオイルを配合するのですから、10%くらい鹸化されないオイルを石鹸の中に残しておきましょう。苛性ソーダは100%入れてしまうと、洗浄力は強力ですが、お肌には少々強めの石鹸になってしまいます。ボディー用、フェイシャル用の石鹸は、必ず10%ディスカウントした分量にしましょう。私は、キッチン用の食器洗い用石けんを作る時だけ、ディスカウントなしの100%で苛性ソーダを配合しています。

したがって、例にあげた600gの石鹸の苛性ソーダの分量は、総量 87.48g から10%を差し引いた 79gとなります。(計算式:87.48g × 0.9 = 78.732g 端数は四捨五入)
ご参考までに、HPで紹介しているオイルの鹸化価の一覧を記載します。鹸化価はインターネットでも簡単に調べることができます。

Oil 鹸化価
オリーブオイル 0.136
パーム油 0.145
パーム核油 0.178
ココナッツ油 0.184
ライスブラン(米油) 0.134
キャスター(ひまし)油 0.130
ごま油 0.136
カカオバター 0.143

苛性ソーダについて
苛性ソーダは劇薬です。取り扱いには十分注意して下さい。18歳以上であれば住所の記載と印鑑があれば薬局で購入することができます。17歳以下で石鹸作りをしたい方は、保護者の方と一緒に作業をするようにしてください。
苛性ソーダをうっかり触ってしまったり、溶かした水溶液が皮膚や目に跳ねたりすると火傷や失明の恐れがあります。作業する時は、子供やペット等が動き回らない時と場所を確保し、なるべく肌の露出が少ない服装を心がけてください。ゴム手袋、メガネ(または防護メガネ)はマストです。また、苛性ソーダを精製水に溶かす際には刺激臭を発しますので、必ずマスクも着用し、部屋の換気を十分に行って下さい。万が一こぼしてしまっても,すぐに水で流せるように、苛性ソーダと精製水を混ぜ合わせる時は、シンクの中で行うようにしましょう。
また、入れ物からだした苛性ソーダは空気中の水分を吸ってべとべとしてきます。取り扱いは素早く行ってください。

上記のことをしっかりと理解していれば、そう恐れることはありません。万が一こぼしてしまっても、ゴム手袋をはめた手で、スプーンなどですくい、素早くもとの入れ物にもどします。乾いているうちであれば、直接、皮膚に触れてしまっても、すぐに流水で洗い流せば火傷にはいたりません。しかし、こぼしたことに気付かず放置されたままになると、苛性ソーダは溶けて、水滴と区別がつかなくなってしまいます。石鹸作りが終った後に知らずに触ってしまったり、食べ物についてしまったりということがないように、作業する場所は整頓し、食べ物は絶対におかないようにして下さい。水滴は必ず拭き、布巾もゴム手袋をはめたままで良く洗います。万が一火傷してしまった場合は、病院に行くようにして下さい。
とにかく、苛性ソーダを溶かした精製水をガバッとこぼしたりすることのないように、石鹸作りの際は、作業環境をしっかりと整えて行うようにしましょう。

*免責事項*
手作り石鹸に関する事故やお肌への影響に関しては、一切の責任を負いかねます。石鹸作りをする際は、苛性ソーダの取り扱いについて十分な理解のもと、決められた利用方法にのっとって作業をするようお願い致します。また出来上がった石鹸についてもご自分の責任において管理、ご利用くださいますようお願い致します。
手作り石鹸の作業行程
作りたい石けんのオイルの配合分量を表にまとめ、苛性ソーダと精製水の分量を計算で割出したら、全ての材料を用意して、いよいよ石鹸作りのスタートです。
計量 1. 精製水の計量
2. 各Oilを計量し、湯煎でOil温度を45℃くらいにする。*温度計をさしておく
3. 苛性ソーダの計量
まぜる 4. 精製水に苛性ソーダをゆっくりと加え溶かす
5. フタをして、ボトルごと氷水で冷やし47℃くらいにする。*温度計をさしておく
6. 45℃に暖めておいたOilに、苛性ソーダ水をゆっくりと流し込む
7. 泡立て器でかき混ぜる *20分間のタイマーをセット *Non Stop!
20分かき混ぜ続けたらラップをし、素地がカスタードクリーム状になるのを待つ。
* 10分間隔で固まり具合をCheck! *
型いれ 8. 流し込む型の準備、Optional Oil, Essential Oil, ドライフラワーの準備をする。
9. 素地がカスタードクリーム状(うっすらと線が書ける固さ)になったら、エッセンシャルオイルやOptionのスパイスを加えて、もう一度良くかきまぜる。
10. 型に流し込む
熟成 11. 保温BOXに入れ、新聞等を丸めて筒が倒れないように固定する
12. 小さいペットボトルにお湯をいれ、一緒に保温BOXに入れる
乾燥 13. 24時間後、型からとりだし適当な大きさにカット。 冷暗所で1ヶ月乾燥させる。

*Option : 型入れ直前に、スプン1杯のオイルを入れると鹸化させない油分が残り、石鹸に潤いがでます。またこの時に色付け用のスパイスや香付け用のエッセンシャルオイルをいれます。

*型からだした石鹸は最低でも1ヶ月熟成させる必要があります。アルカリが強い為です。私は1ヶ月半くらい熟成期間を置き、使用を開始しています。ちょうど2〜3ヶ月熟成した石鹸は、とてもマイルできめの細かい泡立ちがでます。石鹸もオイルが酸化しないうちに利用するのがベストなので、消費期限は1年くらいに設定すると良いと思います。熟成が進むほどマイルドになり、私の感覚ですと丁度6ヶ月くらいが使用感がベストな状態のマックスかなと思います。
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